お米の食味値
食味値とは
近年よく耳にする食味値とは、実際に食べて評価する官能試験を基本として、その評価とお米の内部構造(成分)の関連性を調査し、その成果に基づいた食味判断式により数値として表示した ものです。
判定する項目は「アミロース」「タンパク質」「水分」「脂肪酸度(玄米のみ)」の4項目です。
アミロース
○食感(弾力性・粘り)はデンプンであるアミロースとアミロペクチンの比率できまる
- アミロースの割合は品種に大きく影響を受けますが、栽培条件、特に気候に影響されます。
- 登熟期(出穂から完熟までの時期)に昼夜の気温差が大きいとアミロースの割合が低くなると言われています。
- もち米はアミロースをほとんど含んでいないため粘りのあるご飯となりますが、お米はこの2種類がバランスよく配合されたときおいしいと感じるのです。
タンパク質
○ご飯の炊き上がりを決めるタンパク質
- タンパク質はお米の吸水に関係していて、占める割合が少ないほど旨みがあり、ふっくらしたご飯に炊き上がります。
- 栽培面では窒素肥料を多く使用するとタンパク質は高くなる傾向にあります。
水分
○基準値内(14.5~15.5%)で水分の多いほうがおいしい
- 水分は多いほどご飯は美味しいのですが、玄米貯蔵する際、反面貯蔵性は悪くなります。
- ですが、籾貯蔵することによって一年中水分を高いまま貯蔵することが可能になりました。
脂肪酸度 (玄米のみ)
○数値の低いほど新鮮
- 玄米の酸化の進み具合はお米の性質・収穫時期・乾燥調整・貯蔵条件に左右されます。
- 水分と同様、籾貯蔵することによって酸化を遅らせることができます。
食味値 (point)
○お米の食味値評価
- 上記4項目を総合的に数値として評価します。
- 数値が高いほどおいしい。
食味値評価
食味値評価は測定するメーカー・機種により異なりますので、同条件で測定した場合に比較はできますが、あくまでも食味値は目安と考えます。
同じ産地銘柄でも、年産・地区によりその数値は違いますので「食味値」だけでお米を判断する のではなく、実際食べてみて好みのお米を探すことをお勧めします。
当社測定機器:静岡精機 TM-3500